• 4月 16, 2026

【院長インタビュー】eGFRが低いと言われたら放置しないでください

腎臓専門医が語る透析予防と慢性腎臓病(CKD)の現実

九品仏駅前みやもと内科・腎臓内科クリニック(世田谷区)


はじめに|「まだ大丈夫」が最も危険な判断になることがあります

健康診断で「血清クレアチニンがやや高い=eGFRが少し低い」と指摘されたものの、特に症状もなく、そのままにしている方は少なくありません。

しかし、慢性腎臓病(CKD)は自覚症状がほとんどないまま進行し、ある日突然、治療の選択肢が大きく制限される段階に至ることがあります。

実際の診療では、「もう少し早く来ていただければ状況は違っていた」と感じる場面は珍しくありません。

今回のインタビュー記事では、透析医療の現場を長年経験してきた日本腎臓学会 腎臓専門医に、eGFR低下の意味、透析の現実、そして今できる対策について率直に語っていただきました。


第1章|eGFR低下は「静かに進む異常」です

Q(AIインタビューアー)
健診でeGFR低下を指摘される方は増えていますが、どの程度深刻に受け止めるべきでしょうか。

A(宮本研院長)
結論から言うと、「軽い異常」として扱うべきではありません。

例えば外来では、「半年前はクレアチニンeGFRが65、今回は58」というケースをよく見ます。この変化を見て、「まだ大丈夫」と判断してしまう方が多いのですが、医学的には腎機能の短期間での低下です。

腎臓は一度機能が落ちると、基本的には元に戻りません。つまりこの時点で、すでに不可逆的な変化が始まっている可能性があります。糸球体の数は生まれてから増えることがなく、成人以降は徐々にその稼働数も減っていくからです。「若返りにくい内蔵」と言えるでしょう。


Q
患者さん自身は自覚しにくいですね。

A
ほとんどの方に自覚症状はありません。むくみや倦怠感が出る頃には、腎機能低下がかなり進行しています。

実際に、「特に問題ないと思っていたが、数年ぶりの健診でeGFRが40台になっていた」という方も当院の初診では珍しくありません。その段階では、大幅な腎機能改善ではなく、まずは進行抑制が目標になります。


Q
どの段階で受診するべきでしょうか。

A
クレアチニンeGFRが60を下回った時点で一度評価することが望ましいです。加えて、「前回より下がっている」という変化も重要なサインです。

数字だけでなく、腎機能低下の「変化の方向」を見ることが大切です。


第2章|生活習慣病が腎臓を壊していく過程

Q
CKDの背景には生活習慣病があるとのことですが、実際の患者像を教えてください。

A
当院で典型的なのは、50代から60代の男女で、
・血圧がやや高い
・HbA1cが境界域
・LDLコレステロールが高め

こうした状態が未治療で数年続いているケースです。

それぞれ単体では「軽症」と判断されがちですが、これらが重なることで腎臓には持続的な負担がかかります。


Q
日常生活ではどのような変化が起きていますか。

A
腎臓の中では、非常に小さな血管が日々、傷ついていきます。これは自覚できるものではありませんが、確実に進行します。

例えば糖尿病の場合、高血糖が続くことで糸球体の構造が変化し、長期的にはろ過機能が徐々に低下します。高血圧であれば、圧力によって血管自体が傷みます。

こうした変化は静かに進み、気づいた時には取り返しのつかない段階に至っていることがあります。


第3章|透析医療の現場で見てきた現実

Q
透析医療の現場での経験について教えてください。

A
私はこれまで、外来透析クリニック、大学病院、総合病院、長期療養型病院と、さまざまな環境で透析診療に関わってきました。

その中で共通して感じたのは、「透析は命をつなぐ重要な治療である一方で、患者さんとご家族の負担も非常に大きい」ということです。


Q
具体的にはどのような負担でしょうか。

A
まず治療そのものです。週3回、1回4時間前後の血液透析が必要になります。これは生活の中心に透析が来るということを意味します。腹膜透析でも連日、複数回の透析液交換をしなければなりません。

さらに問題なのは透析のあらゆる合併症です。

脳梗塞や脳出血、心不全、心筋梗塞、呼吸器などの感染症、そして足壊疽による切断など、さまざまな重篤な合併症が起こりやすくなります。


Q
実際の患者さんの経過はいかがですか。

A
印象的なのは、「数年前までは普通に生活していた方が、透析導入によって徐々に生活の自由を失っていく」過程です。

最初は通院透析ができていた方が、心不全や感染症をきっかけに入退院を繰り返すようになり、最終的には通院が困難になるというケースは少なくありません。


第4章|透析患者の予後と看取りの現場

Q
透析患者さんの予後についてはどうでしょうか。

A
一般的に透析導入後の5年生存率は約60%前後とされています。

世界最高水準の透析医療においても、決して高い数字ではありません。特に高齢者や合併症を持つ方では、さらに厳しい経過になることがあります。私は透析専門医としても、多くの場面に立ち会っており、患者さんたちのご苦労を痛感しています。


Q
透析終末期の現場ではどのような課題がありますか。

A
長期療養型病院での経験ですが、透析患者さんの終末期は非常に多くの困難を伴います。

通院ができなくなる、感染症を繰り返す、心不全が悪化する、食事が取れなくなるといった状況が重なります。寝たきりになっていくことも多い。

さらに、「透析をまだ続けるかどうか」という判断は、ご本人とご家族にとって非常に重い問題です。


Q
現場で感じたことは何でしょうか。

A
素晴らしい医療技術である透析を否定するつもりはまったくありませんが、CKD患者さんは「可能であれば透析に至らない方がよい、回避して人生をまっとうされたほうが良い」という思いは強くなりました。

そのためには、もっと早い段階で腎臓専門医が外来から介入する必要があります。


第5章|透析を防ぐために今できること

Q
透析予防は現実的に可能でしょうか。

A
すべてのケースで防げるわけではありませんが、進行を遅らせることは十分可能です。

実際に、eGFRが50台で受診された方が、数年間ほぼ横ばいを維持できるケースは珍しくありません。


Q
その違いは何でしょうか。

A
早期介入と継続です。

塩分摂取量、血圧、血糖、脂質の管理を適切に行い、不健康であれば生活習慣を見直すこと。これを継続できるかどうかで結果は大きく変わります。

さらに現在は、SGLT2阻害薬など腎機能保護に有効な薬剤も複数あり、治療の選択肢は広がっています。


第6章|当院の診療方針

Q
御院で重視している点を教えてください。

A
「見逃さないこと」と「続けられること」です。

自費のシスタチンCやウロモジュリンも用いて、できるだけ正確に腎機能を評価します。

そして、その結果をもとに無理のないCKD治療を提案し、長期的に継続できる形を目指します。


Q
通院のしやすさも重要ですね。

A
はい。WEB予約やWEB問診を活用することで、診療の効率を上げつつ、必要な説明時間を確保しています。

慢性腎臓病は長く付き合う疾患です。通いやすさは治療そのものの一部だと考えています。


第7章|受診を迷っている方へ

Q
最後にメッセージをお願いします。

A
eGFRが60より少し低いだけでも、当院で一度評価を受けることをおすすめします。

特に「短期間でクレアチニンeGFRが前回より下がっている」という場合は、見逃すべきではありません。

腎臓病は早い段階で介入すれば、将来のリスクを大きく変えることができます。逆に、何もせずに経過すると、腎臓を守る選択肢が限られてしまいます。

不安がある段階で相談することが、結果的に最も負担の少ない選択になります。


まとめ

・クレアチニンeGFR低下は初期の重要なサイン
・CKDは多くが無症状で進行する
・成人以降は生活習慣病が背景にあることが多い
・透析医療は合併症が多く、それぞれの合併症や生命予後も厳しい場合がある
・透析看取りの現場では多くの課題がある
・早期介入と継続で将来は変えられる

◆このブログは、生成AIを用いたインタビュー形式の記事を院長が監修しております◆

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